試験制度変更に伴う難易度の変化

試験制度変更の概要

通関士試験は、2006年に新試験制度へと移行しました。

制度改定に伴い、試験の難易度が上がったと言われていますが、実際のところはどうなのでしょうか?

「試験科目と合格基準に見る『通関士試験の難易度』」のページでも紹介した通り、現在の通関士試験は以下のような形で行われています。

試験科目 試験時間 選択式 択一式 計算式 選択式・計算式
①通関業法 50分 30点
(10問)
10点
(10問)
②関税法他 100分 35点
(15問)
15点
(15問)
③作成要領(上段)

手続実務(下段) 
90分 15点
(2問)
5点
(5問)
5点
(5問)
5点
(5問)

これに対して、改定前の通関士試験は以下のような形で行われていました。

試験科目 試験時間 出題形式・問題数 配点
①通関業法 45分 空欄記述式2問
択一式10問
記述式100点
短答式100点
②関税法他 105分 空欄記述式5問
択一式20問
記述式100点
短答式100点
③手続実務他 90分 輸入申告書作成
輸出申告書作成
択一式+計算式10問
輸入申告書60点
輸出申告書40点
短答式100点

変わったのは何か?

まず、科目数ならびに試験科目自体は、改定前と後で変化はありません。ですので、試験制度が変わって「学習すべき事柄が増えた」とか、「学習内容が難しくなった」といったことは特にありません。

むしろ、試験制度改定前と後で大きく変わったのは「出題形式」です。

現在の通関士試験は、出題形式のバリエーションこそありますが、すべてマークシート方式によって行われます。

それに対して改定前の通関士試験では、空欄記述式という、解答を自分で書かなければならない問題が出題されていました。「記述式からマークシート方式へ」。これだけ聞くと、通関士試験の難易度は以前より下がったのではないか、と思われるかもしれません。

しかし、実際はそうではないのが、資格試験の怖いところなのです。

記述式とマークシートの違い

確かに、記述式の場合には、たとえば語句ひとつを取ってみても、正確に覚えていないと解答することができません。しかし裏を返せば、覚えてさえいれば解答することができます。つまり、改定前の通関士試験というのは、暗記すれば何とかなる試験だったのです。

しかし、マークシート方式になった現在の試験では、ひとつひとつの選択肢の内容が複雑になり、かつ“ひっかけ”なども多く含まれています。つまり、表面的な暗記ではなく、真の理解が求められる試験へと変わったのです。

これが、「通関士試験は以前より難しくなった」と言われる、いちばんの理由です。

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